

フィリピンには約1,200の医療機関が存在しており、その内約6%が国立の病院であり、約30%が州や地方によって運営される公立の医療機関です。一方で、残りの64%は民間の医療機関が占めています。民間医療機関が最も多く、一般的な医療サービスはこちらで提供されています。
フィリピンの医師の数は、国民1,000人あたり1.2人と非常に少なく、深刻な医師不足が存在しています。比較すると、日本では国民1,000人あたりに約25.9人の医師がいますので、その差は大きいです。
フィリピンでは医療制度改革が進められており、地域保健や予防活動が推進されています。また、国民皆保険制度の確立を目指して公的医療保険制度であるPhilHealthの拡充が行われています。PhilHealthは、フィリピンの国民の医療費を補助するための制度であり、医療費の一部が保険でカバーされることになります。
しかし、フィリピンの医療体制は日本とは異なりますので、診療水準や設備面での差異があることに注意が必要です。病院の設備や医療技術は、都市部やリゾート地の方が整っている傾向がありますが、地方部や離島では医療の質やアクセスが限られていることがあります。
フィリピンで治療を受ける場合、医療機関の選択が重要です。
1. 医療機関の選択:
– 公立病院: 公立病院は一般的に費用が安価ですが、混雑していることが多く、設備が整っていない場合もあります。待ち時間が長くなることが予想されます。
– 私立病院: 私立病院は設備が整っており、待ち時間も少ないことが多いですが、費用が高めです。品質の高い医療サービスを提供していることが多いです。
– 大学病院: フィリピンには大学病院もあります。大学病院は医療教育を行っているため、高度な医療技術や設備を備えていることが多いです。
2. 医療保険制度:
– フィリピンの公的医療保険制度「PHIC(フィルヘルス)」は存在しますが、貧困層の多くは無保険であり、自己負担が必要となる場合が多いです。
– フィリピンには民間の医療保険もあります。ただし、加入条件やビザの状況によって異なります。フィリピン国籍でなくても加入が可能な場合もありますが、詳細な条件や内容は保険会社に確認する必要があります。
フィリピンの医療事情は地域や病院によって異なる場合がありますので、具体的な治療を受ける場合には、信頼できる情報源や現地の医療専門家と相談することをおすすめします。


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